2017年6月2日金曜日

エルサレムの旧市街とその城壁群/Old City of Jerusalem and its Walls

エルサレムの旧市街をどう紹介するかは難しいことです。書くべきことは盛りだくさんですが、それらをわかりやすく良くまとめるには工夫が必要です。

まずはこの写真からエルサレムの旧市街を考えてみたいと思います。
これは、イスラエル博物館の1世紀頃のエルサレムの模型です。
東にあるオリーブ山から俯瞰した構図になっています。神殿の右手奥(北西)にローマ軍が駐屯していたアントニオ要塞/アントニアの塔があるので、また、岩のドームではなく神殿が建っているので、現代のものではないことは直ぐに分かると思います。
なお、このアントニオ要塞は、ユダヤ人が神殿で問題を起こさないようローマ兵が監視するためのものです。ちなみに、裁判後にイエスが鞭打たれたところだとも言われています。

エルサレムの旧市街は約1km四方の狭いエリアで、壁に囲まれています。昔も今も壁に囲まれていることは同じですが、今の壁は16世紀にオスマン帝国スレイマン1世が再建したものです(ソロモンが神殿を建てた時の壁はバビロン捕囚時に破壊されていますし、その後ハスモン朝、ヘロデ大王、ヘロデ・アグリッパ1世がそれぞれ壁を作りましたが、ユダヤの反乱の時に破壊されました)。

壁に囲まれているため入るには門をくぐる必要があります。
これは北側中央にあるダマスカス門です。
これは北側東にあるヘロデ門です。
南側にある糞門です。いわゆる嘆きの壁に最も近い門です。名前の由来は、排泄物を外に運び出すための門だったからです。汚物の行き先はヒンノムの谷です。
南西にあるシオン門です。独立戦争時の銃弾の跡が痛々しいです。

門は他にもあり、どこの門からも出入り可能です。
壁の内側はこのような具合です。
人で一杯です。
礼拝のためにやって来たイスラム教の信徒で一杯です。
マシンガンと防弾ベストで武装したイスラエル兵(右上)もあちこちにかなりの密度でいます。
旧市街の中は迷路のようです。
ところどころ標識があるので、それに従っていればなんとかなります。
旧市街は、礼拝だけの場ではなく、生活の場でもあり、商売の場でもあります。
宗教的なお土産以外にも多くの日用品や食品も売られています。
売れ残ったりしないのでしょうか。
それだけ客は多いということなのでしょう。













ヴィア・ドロローサ/Via Dolorosa
聖墳墓教会/Church of the Holy Sepulchre
ベテスダの池/Pool of Bethesda