2018年2月25日日曜日

東京近郊区間大回り/Unicursal Journey within Tokyo and its Outlying Area

JR町田・長津田間の160円の切符で「大回り」してきました。「大回り」の詳細については他の詳しいサイトに譲るとして、大雑把に説明するとそれは「一筆書きの要領で路線を巡るなら実際に移動した距離ではなく理論上最短のルートの乗車賃で済むという乗り方」です。
実際のところそういう乗り方は、わざわざ遠回りして時間や体力を余計に費やすことになるので、鉄道に対して熱烈な思いを持っている人にしか意味がないことのように思われます。なので、わたしも大回りという方法の存在はずっと以前から知っていたもののこれまで実行することはありませんでした。当初は昨日行う予定だったのですが、気が進まず止めてしまったくらいです。今日について言えば、昨日中止にしたことを考え直し(計画を練るのに時間をかけたので)、ボーっとする時間も大切だと思うことにして、一日遅れで実行した次第です。
わたしは鉄道に対しては無関心に近いですが、「本当に大回りはできるのか」という疑問を以前から抱いていました。この「できるのか」は、法律や規則等ルール上「できるのか」ではありません。できるのは明白です。そういうルールになっているのですから。わたしが「本当にできるのか」気になっていたのは、災害や事故で不通になってしまい、引き返さなければならなくなったり、乗り間違えて/降り間違えて一筆書きが達成できなかったり、手洗いに時間がかかってスケジュールが狂い当日中に帰還できなかったりするのではないか、成功率は高いとは言えないのではないか、といったことです。
まあでも、関東ならいくらでもルートがあるのでなんとかなるのでしょうが。
スタート地点の小田急線の中央林間駅の構内です。町田駅までの切符は160円です。
5:12相模大野行きに乗りました。スタートです。
町田駅周辺です。「周辺」というのは、小田急線の町田駅とJRの町田駅は分離していて、歩道橋を渡る等しなければならないのです。って、関東の人なら誰でも知っているようなことを書きました。
ここで買った切符はJR長津田駅までのものです。しかし行く方向は反対です。5:33に町田駅を出ました。
6時頃に八王子駅で八高線に乗り換えました。先に北西を攻めるのは、ダイヤが乱れたりした場合、常磐線からショートカットして辻褄をあわせるためです。
これは途中の小川町駅です。小川町は都心からかなり離れたところにあり行くことも行ったこともありませんが、割りと聞き覚えがあります。東武とJRが合流するところだからだと思います。
8:36に高崎を出発。両毛線で前橋を経由して東に向かいます。上の写真はその途中に窓から撮ったものです。
高崎に来る用はほとんどないのですが、富岡製糸場を見学に行った時に降りた覚えがあります。
小山(おやま)駅です。場所の割に大きめの駅でした。
小山駅は両毛線と水戸線の起点であるだけでなく新幹線駅でもあるのです。
友部駅です。ここで降り損ねると、大回りが成立しなくなるので要注意です。
友部駅から常磐線に乗り換え我孫子(あびこ)を目指すのですが、しばしば示される模式図では友部駅と我孫子駅はすぐそこのお隣りなのに実際にはかなりの距離があって、石岡、土浦、牛久を通過することになります。
意外に感じたのは、石岡から既に「東京」の臭いがし始めたことです。
成田駅です。お隣の空港駅とはまるで別の世界です。
ここから成田線で銚子駅のひとつ手前の松岸駅まで行って総武線で戻ってくるルートと、房総半島一周のルートがあるのですが、タイムアウトになる可能性が高いのでやめました。
そうする代わりに千葉まで来ました。千葉から西船橋へ移動し、武蔵野線で越谷や大宮を通過して西国分寺まで行くのです。
それにしても千葉はモノレールがあったりして大都会ですね。通勤するなら武蔵野線がボーダーだと思いますが、実際はそれよりも一回り遠い、柏、春日部、川越、八王子から通っている人は少なくありません。働くのも大変です。
ここは国分寺駅です。西国分寺駅で中央線に乗り換えましたが、ここから中央特快で新宿まで行きます。万が一新宿で降り損ねても東京まで行けば大回りは成立します。東京駅で降り忘れることは通常ならないことですので安心です。
この後、新宿で山手線外回りに乗り換え上野まで行き、そこで京浜東北線で東京を通過し東神奈川駅で横浜線に乗り換えました。そして長津田駅に着き「大回り」は無事に完了です。座っていただけなのにフラフラに疲れました。
長津田では東急田園都市線の中央林間駅までの160円の切符を買いました。大回りに費やしたコストは480円です。中央林間駅に着いたのは19時頃でした。14時間ほど電車に揺られていたことになります。なんら生産的でない一日のようですが、車内ではこれまでの反省と今後について考えることができたのでよしとしましょう。