宮沢賢治巡りを終えた後は花巻市立博物館です。
非常に教育的な施設で、東北地方の始まりから現代までを学ぶことができます。
しばしば取り上げられる興味深い造形の土偶ですが、正しく「遮光器土偶」と紹介されていました。博物館で見たのはこれが始めてでしたが、想像以上に小さく驚きました。本の写真で見ると大きく感じられましたから。
発掘された道具です。縄文時代から既に精巧で驚かされます。しかしギリシャ世界ではとっくに哲学をやっていた時代なので、驚くほどではないかもしれません。
これは落とし穴を再現したものです。
これも再現したものです。
当時の生活ぶりは思った以上に良いもののように思えます。
今突然にこのような原始的な生活を強いられたとして、当時の彼らの生活水準にとどかないような気がしました。
様々な出土品から東北地方における縄文時代の人々の生活が思い描かれます。
展示は古代にとどまらず、近代まで行われており、非常に教育的でした。
上の刀剣は、律令国家と交流があった証です。
しかし考えると、東北の歴史は中央政権に対し厳しいものばかりでした。
律令国家時代においては坂上田村麻呂による蝦夷の征伐、鎌倉時代においては源頼朝による奥州藤原氏の征伐、戦国時代においては豊臣秀吉による奥州仕置き。
さんざんな歴史ですね。
東北にも象がいました。その証拠に足跡が残っているからです。
なお、この象はナウマンゾウではなく、アケボノゾウです。
高さは約1.6mから2.2mだったそうです。
この想像図は、今から約250年から100万年前のものです。