六ツ石山は登らずに、まいて行きました。
どう考えても予定より遅れていたからです。
本来なら楽しい稜線の縦走なのでしょうが、測定しながら進むわたしの足どりは、文字通り鈍いものでした。
このあたりの空間放射線量は
0.15μSv/hでした。やや高いですが、ありえない数値ではありません。
将門馬場は平坦な頂上です。
空間放射線量は
0.16μSv/hでした。
一般的に尾根は、雨風によって洗い流されているため、深刻な数値は計測されませんでした。
0.22μSv/hです。 非汚染地域ではめったに検出されない数値です。
尾根ではありますが、土壌に染み込み定着しているのかも知れません。
尾根から北に見える県境の山々です。ここよりも多くの放射性物質が降下しています。
現在の空間放射線量はここと似たようなものだと思います。
倒木です。それ自体は珍しくありませんが、こそげてできた窪みが問題です。
その窪みの上では、なんと、0.27μSv/hの空間放射線量が記録されました。ただちにどうかなってしまうような数値ではありませんが、ここに東京電力福島第一原子力発電所事故による放射性物質が顕著に存在していることが分かります。
これは、いわゆるホットスポットです。窪みに放射性セシウムを含んだ雨水が溜まり、濃縮されたのでしょう。
他にも窪んだところや水たまりがありましたが、そのようなところはより注意しなければならないことが分かります。大人は良いとしても、事情を十分理解していない子供にとっては目に見えない危険なトラップです。
ふかふかの道を歩きたいところですが、奥多摩の石尾根に限っては、表面がむき出しになったところを歩きたいものです。
空間放射線量は
0.14μSv/hでした。
この写真のところだったわけではありませんが、
0.25μSv/hのところもありました。
水根山です。空間放射線量は、
0.05μSv/hでした。幸いにもこのようなところもあるようです(たまたまだったかも知れません)。
六ツ石山以西の石尾根の空間放射線量は、概ね0.1〜0.2μSv/hでした。
歩いて通り抜ける程度なら特に目くじらをたてるほどのことはないように思われます。
判断能力のある大人が奥多摩の石尾根を縦走することは、それほど危険とは思えず、各人の自由だと思います。
しかし、遠足等で子供をここに連れてくるのは色々と問題が多いと言わざるをえません。水たまりや窪地に放射性セシウムが溜まり、濃縮されている(ホットスポットになっている)のは確かですから、わざわざそのようなところに子供を連れてきてリスクにさらす必要はどこにもありません。
鷹ノ巣山まであともう少しです。